巫代凪遠復活
- 作者: 巫代凪遠
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2007/07/30
- メディア: コミック
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デビュー作からして陰唇に釣り針を突き刺して、そこから糸で重りをぶら下げる拷問ものだった様な気がする。そのとっつき易い絵に比べて内容があまりに酷かったので記憶に残っているのだが、その後も順調にその方向の作品を発行し続け、ほんとに好きなんだなあと半ばあきれながら感心したものだ。
パピポは女性作家の多い、どちらかというと和姦純愛路線な感じをもっていたが、改めてその連載陣を見てみると向正義、山文京伝、どざむらはちえもん*1と鬼畜陵辱系の作家が多数いる。表紙の美和美和からして同人では鬼畜陵辱系に分類されるだろう。発行元がフランス書院であるのは伊達では無い。
前にも書いたが巫代凪遠は実業の世界で成功したので、もうエロ漫画には戻ってこないかと思っていたが、ある意味これだけ業の深い作品を出しているだけあって、描かずにはいられなかったのだろう。
エロ漫画家がある時期を境に失速していくのは、己の中のエロへのリビドーが枯渇してしまうという、歳老いてゆく普通の人間にはごく当然の理由からなのだが、中にはそれが枯れずにドクドクと流れ続ける人もいる。そしてそれこそがエロ漫画家として最も優れた資質だといえるだろう。
もしかすると巫代凪遠などの様にそういう資質を持った作家を多数抱えていることが、パピポが長く続いている理由なのかもしれない。エロマンガ雑誌という意外なところで伝統という言葉の重みを感じとても勉強になった。
*1:現在のPNはどざむら