出版ビジネスプレイヤーの交代

出版業界再編、カギは大日本印刷 書店など次々傘下に

http://www.asahi.com/business/update/0529/TKY200905290229.html

BOOKOFF丸善図書館流通センタージュンク堂主婦の友社を取り込んで、大日本印刷は出版の上流から下流までを一応押さえたことになる。あと、絶対に必要なのはコンビニエンスストアなので、Tカードとのからみからファミリーマート、スリーエフあたりとの提携があるかもしれない。
2009年になって出版ビジネスのプレイヤーの交代がいよいよはっきりした。
セブンアンドワイ紀伊国屋AMAZON講談社一ツ橋グループ、そして大日本印刷。これに現在は息を潜めている凸版印刷を加えた数社が、これからの出版ビジネスの中心になるはずだ。
一方、取次会社は他の問屋業がたどったように、業態を変化させるか、あるいは退場するかの選択をいやおうなしに迫られている。また、巨大な設備産業である新聞社もそれゆえに方向転換が難しく、恐竜と同じ運命をたどることになりそうだが、これについてはここでは詳しく取り上げない。
出版の新しいプレイヤー達は、物流の情報・ネットワークを握るか、あるいは有力なコンテンツを供給しているかのどちらかであり、さらにいうとこの二つは将来的には融合することになるだろう。
興味深いのは、印刷業は本来ならば取次会社や新聞社と同じように消えていく運命にあったはずなのだが、その巨大な資本力を使い、他の業態を取り込むことによって引き続きプレイヤーの一員として生き残りを果たそうとしていることだ。多分、将来は会社の名称から印刷という文字が消えるだろうが、似たようなことは多くの製造業でありふれたことだ。
東洋経済のような公告に頼らない雑誌が生き残る - Fantastic nude babesでも書いたが、資本の移動があまりにも速いので、次の展開が読みにくくなっているが、お金はさびしがりやで大きいところに集まりたがる、という基本さえ踏まえていれば大きく間違えることはないだろう。
2009年中に休刊および休刊予定の雑誌一覧 - Fantastic nude babes