スイングジャーナル 休刊

60年以上の歴史を持つジャズの専門月刊誌「Swing Journal(スイングジャーナル)」が6月発売の7月号をもって休刊することになった。スイングジャーナル社は、20日発売の6月号で休刊を発表する。

http://mainichi.jp/enta/book/news/20100518ddm012040058000c.html

スイングジャーナル社サイト

音楽業界の不況、いや構造変革はジャズの名門雑誌を終わらせることになった。
ところで最近話題になった、

季刊analog&Phile-web 特別インタビュー
坂本龍一氏に訊く、これからの音楽のかたちと価値とは

http://www.phileweb.com/interview/article/200908/31/25.html

「従来の音楽ビジネスは世界的に下降線を辿っていますが、音楽の消費や需要は増えています。けれど、音楽はどんどんタダ化が進んで、プライスがゼロに近づいてきています」

http://www.phileweb.com/interview/article/200908/31/25.html

そして音楽は再びライブ化する、という結論には賛成だ。
さらに、個人的な意見として。日本の音楽シーンの特徴として素人、あるいは準プロといった音楽を本業としない人々の技術レベルの高さが上げられるだろう。
たとえば、ニコニコ動画音声合成ソフト“Vocaloid”を利用した質の高い楽曲や、さらに進んでPVが毎日のようにアップされているが、これらは素人*1による無料のものである。
DTMの技術が進んだ結果、スタジオ録音でのプロと素人の境は急激に低くなっており、プロがそれとして認められる場は生演奏になっていくというのは、時代が一巡して元に還ったようでとても興味深い。
雑誌の休刊は残念だが、即興演奏がその醍醐味であるジャズが録音からライブへと戻ってくることにつながるのならば、これはこれで良いエンディングのような気がするのだがいかがだろうか?
2010年中に休刊および休刊予定の雑誌一覧 - Fantastic nude babes

*1:中にはプロもいるがニコニコ動画での“立場”は素人とするのがほとんどだ