旅行人 休刊

旅行人本誌の休刊について

http://d.hatena.ne.jp/kuramae_jinichi/20100531#1275281601

旅行人162号 美しきベンガルの大地へ(バングラデシュ+西ベンガル州)

旅行人162号 美しきベンガルの大地へ(バングラデシュ+西ベンガル州)

雑誌というのは極めて私的なものだ。
山本夏彦の「室内」、開高健の「洋酒天国」、福島正実の「S-F マガジン」、そして雑誌とは違うがある意味非常によく似た林達夫の「世界大百科事典」など。
ある雑誌をつくり幸運にも隆盛の時を経た編集者が様々な理由によってそこから離れた時、いやおうもなく雑誌はその存在そのものを変えるものであり、それがさらなる幸運によってうまくいったとしても、その雑誌はタイトルだけが同じで全く違った赤の他人になってしまう。
雑誌は編集者と運命をともにするものなのだ。
ある意味、蔵前仁一が疲れたから「旅行人」が休刊する、というのはとても自然なことで、人間が関わるものすべてに寿命があるということを教えてくれる。もっとも、休刊の報によってその存在を知った、面白そうな雑誌が消えていくのは、絶滅した生き物の標本を見るのとよく似た感慨を受けるのには変わりないが。
2011年中に休刊および休刊予定の雑誌一覧 - Fantastic nude babes