週刊少年マンガ雑誌の終焉(4)

少年サンデーはマンガの内容については作家に任せるというスタンスを持っていた*1。それが暴走ともいえるほど作品に介入してきたきっかけとして長崎尚志氏の存在を挙げねばならないだろう。
本来、雑誌全体を見る役割の編集長が、マンガの原作を書くというのは内部規範の崩壊につながりかねない危険なことだ。しかも長崎氏はマスターキートンPLUTOで見事な成功を治めた。これが小学館のマンガ編集者に悪影響を与えないわけがない。
裏方は表に出てはならないし、一度光があたった時点で編集者を辞めるべきだった。
時に、組織というものは有能な人間によって崩壊するという事例が、またひとつ増えたことを非常に残念に思う。

私の事実誤認をここで。
長崎尚志氏はPLUTO連載開始の時には完全に小学館から独立した人間になっています。
お詫びして訂正します。

*1:もっとも近年は打ち合わせ好きの小学館というクレームをよく耳にしていたが