マンションは借りるべきか買うべきか?

エスかノーかという二分法になってしまったところで、この論争はすでに不毛なのだが暇つぶしにはなるだろう。
マンションといっても木造モルタル立てに毛の生えたようなものから六本木ヒルズまでさまざまであり、そこに住む人も独身の年金生活から子供が六人もいる大家族までいろいろとある。いわんやご家庭によっての事情についてまで考えてゆくと、結局は住めば都という結論に達するであろう。
というわけで、条件を適当に狭めてみる。

35歳、独身、年収450万円、貯金250万円

これも条件としてはかなり広い。まず住む場所が首都圏か地方かによって、検討対象の物件が一戸建とワンルームマンションぐらいの差が出てくる。
また、正社員なのか派遣社員なのか、転勤の有無、就業時間など仕事の内容によっても判断は分かれる。さらに、これくらいの資産内容であるならば、趣味や結婚観も当然に住宅購入についての判断材料になるので、一概に結論をいうことは当然できない。

35歳、独身男性、正社員、転勤無し、職場都内、年収450万円、貯金250万円、労働時間9:00から18:00(但し残業100時間/月程度)、祝日はシフト制、趣味ドライブ、現在交際はしていないが結婚願望あり、長男

これくらい条件を絞りこめば判断がつきそうな感じだが、現実はそう甘くはない。
人間は未来を予測できない*1
にわかに土地バブルがやってくるかもしれないし、関東大震災がくるかもしれない。会社が上場するかもしれないし、リストラにあうかもしれない。結婚ができるかどうかは、まあがんばれとしかいいようがない。将来が予測できない以上、自分で決めてかかる他ないのだ。
つまり将来どんな風になりたいかという理想を持ち、それに向かって生活設計をすることしかわれわれにはできないのだ。小学校の先生がいいそうなセリフだが、これ以外に方法が無いというのは大人にも案外知られていない事実だったりする。
マンションの購入については、自分の将来理想とする暮らしを考えて個々に判断するしかない。そしていうまでもないことだが、判断はすべて自己責任となる、というのが答えとなりそうだ。
あまりに教育的な意見になってしまい書いた本人も驚いているのだが、理性的に考るとこういう結末になってしまった。
ま、ぶっちゃけ3億円持っていれば、もう少し違った結果になるのだが、7桁かそれ以下の資産しか持っていない貧乏人の尻を持ちたがる人間などあまりいないのだ。自己責任とはまさに貧乏人の特権であることをしみじみと感じる。

*1:と、私は思う